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阪神タイガース優勝へ加速 栄光の1985再び、強さの源は - 日本経済新聞

プロ野球・阪神タイガースが18年ぶりのセ・リーグ制覇へ加速しています。優勝へのマジックナンバーは13日、「1」となりました。誤算があっても慌てない、着実に勝つことに徹する岡田彰布監督の采配が実を結びました。岡田監督の選手起用の巧みさや、ファンの胸によみがえる日本一に輝いた「1985年」の熱気を振り返ります。(データや肩書は公開当時)

岡田監督、勝利への執念 「7回完全」ながら村上交代(4月)

今年4月、指揮官として2008年以来の巨人戦勝利を飾った阪神・岡田監督。試合後の表情は満面の笑みとはいきませんでした。八回1死、先発・村上の打席に代打が送られると、阪神ファンから大きなどよめきが起こりました。

球団初の完全試合も視界にとらえていましたが、指揮官は徐々にボールがとらえられ始めたことを懸念していました。「(継投を含め)3人で完全試合の方を優先した」と語ります。

選手のコンディションを冷徹に見極める姿勢が着実に白星を積み上げました。(…続きを読む

言い訳を許さぬ岡田采配 権藤博さんの見方

阪神が18年ぶりの優勝に向け、マジックを点灯させた。DeNAや広島にあおられても、勝負はまだ先、と慌てなかった岡田彰布監督の采配が光る。

抑えの湯浅京己や近本光司の離脱など、誤算が続いた。それでも首位を走っているあたりが監督の手腕だが、何も特別なことはしていない。当たり前のことを当たり前にやっているだけだ。

遊撃手は打力より守備力が大事だから、中野拓夢を二塁に回し、木浪聖也に固定。昨年までは外野も守った佐藤輝明は本来の三塁に固定した。

こういう起用の仕方だと、選手に言い訳の余地がなくなる。例えば〝本職〟の三塁を任されている佐藤輝も、守備で神経がすり減って打てません、とは言えない。もちろん、選手はそういう言い訳はしないけれど、専門でないところを守ると、心のどこかで「打てなくても仕方がないよな」と思ってしまうものだ。(…続きを読む

好調・阪神を支える「昨季勝ち星なし」の投手たち

「投手陣中心の守りの野球」を標榜する岡田監督は、このチームの強みは投手陣だと承知しています。安定した戦いができているのは「去年勝ち星のない投手が勝っているから」(岡田監督)です。

その一人、村上頌樹は3年目の24歳。矢野燿大監督時代の21年に2試合に先発しましたが、5回⅓で防御率16.88と散々。昨季はウエスタン・リーグで7勝3敗、防御率3.09をマーク。しかしチームに若手起用の余裕がなかったか、一度も1軍登板がありませんでした。(…続きを読む

阪神勢、球宴ファン投票席巻(6月)

マイナビオールスターゲーム2023のファン投票結果が6月に発表され、阪神の選手が全9部門で1位となりました。「外野手」2位の秋山翔吾(広島)をのぞき、ファン投票で決まる11選手のうち10人が阪神勢。プロ野球の晴れ舞台をタイガースが独り占めにしました。

その中で「先発」の村上頌樹の選出は「この選手をオールスターに出したい」というファン投票の本来の姿が表れました。投票用紙には各球団がノミネートした選手名がプリントされていますが、阪神の先発は「西(勇)」「青柳」「才木」の3人。村上の名はありませんでした。名前のない選手に投票する場合、球団名、守備位置、背番号をマークする必要があります。その上での28万票。村上は「友達には(投票方法が)『めんどくさい』と言われた」と明かし、「まさかという感じ。ファンの皆さんに手間をかけていただいた。感謝したい」と正直な感想を口にしました。(…続きを読む

巧みな人材登用、吉田義男さんが分析

遊撃手だった現役時代に華麗な守備で「牛若丸」と称された吉田義男さん(89)は、プロ野球阪神タイガースの監督を3度にわたって務めました。球団が唯一、日本一に輝いた1985年に指揮を執った吉田さんは「関西の熱心なファンの励まし、後押しでスタンドとの一体感が生まれ、選手が一丸となれるのが阪神の強み。無心でひた向きにプレーした結果が優勝につながれば」と、首位を快走する今季の戦いを見守っています。

岡田彰布監督とは年齢が離れていますが、苦楽をともにした仲間、同志。「今季は大山悠輔を一塁手、佐藤輝明を三塁手に固定し、大山を4番で使い続けるなど打順もあまり動かさずに戦っている」と語ります。ぶれない信念が主軸選手の自覚を促し、個性を生かすことにつながっていると分析します。(…続きを読む

バックスクリーン3連発・日本一…「1985年」の歓喜を再び

「昭和60年」「1985年」――。プロ野球ファンには、阪神タイガースが21年ぶりのリーグ優勝、初の日本シリーズ制覇を果たした年として記憶に刻まれています。85年の阪神も春先から好調でした。

伝説の「バックスクリーン3連発」が飛び出したのは4月17日、甲子園での巨人戦でした。2点を追う七回、ランディ・バース、掛布雅之、岡田彰布の3選手による3本塁打で一挙5点を奪い逆転。中西清起投手が度胸と制球の良さで抑え、プロ初セーブを挙げました。

85年はベテラン左腕、山本和行投手も健在で、中西投手とともにダブルストッパーとして活躍。強力打線が得点を重ね、継投で勝ちきる形が快進撃を支えました。ファンの応援も熱を帯びました。85年の主催試合の観客は初めて200万人超え。「六甲おろし」を熱唱する虎党の姿は、今に重なります。(…続きを読む

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