巨人、ヤンキース、エンゼルスなどで活躍した松井秀喜さん(48)が15日、金沢市の星稜高校グラウンドで野球教室を行った。約600人の応募から選ばれた石川県内の小学4~6年生35人が参加。日本での開催は4年ぶり、石川県内では6年ぶり、母校では初の開催となった。

ゴジラが故郷に帰ってきた。午前9時。「母校の野球場。30年前は高校3年生で毎日ここで汗を流していました。30年前と何も変わっていません。思い出の詰まった球場で、もっともっと野球が好きになるように。いい1日にしよう」と呼びかけた。

ランニングや体操を児童と一緒に行うと、キャッチボール時には「強く投げるためには(軸)足に体重を残して、(前に行く)力を使って」と具体的なアドバイスを行った。

打撃投手も務めた。12メートルほどの距離から、軟球を手に1人10球。最後の1球は前に飛ばなければ続行し、全員分で約400球を55分かけて投げた。右肩を押さえるシーンもあり「明日は投げられない」とおどけた。

フリー打撃では少年たちの目の前で手本を示し、日米通算507本塁打を放った豪快な打撃を披露した。21スイングで柵越えは、11スイング目の1本。「体力不足を実感しました。1本打ったところでやめておけば良かった」と笑った。

思い出の星稜グラウンドでの開催には「ここに来たのは何年ぶりか分からない。野球をやったのは30年ぶり。自分自身感激しています。景色が変わっていない」。ヒデキ感激と、懐かしそうに目を細めた。