【シカゴ(米イリノイ州)4日(日本時間5日)=四竈衛】「大谷vs今永」「山本vs鈴木」が、3連戦で一挙に実現-。

ドジャース大谷翔平投手(29)、山本由伸投手(25)、カブス今永昇太投手(30)、鈴木誠也外野手(29)の日本人メジャー4人が、5日(同6日)から同地で行われる両軍の直接対決3連戦で激突する。6日にド軍山本、7日にカ軍今永が先発する予定で、開幕早々、目の離せない3連戦となる。

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大谷、山本が加入し、球界の注目を集めるドジャースを、中地区の名門カブスが本拠地で迎え撃つ3連戦は、見どころ満載のシリーズとなった。韓国での開幕を経て、前評判通り7勝2敗と好スタートを切ったド軍に対し、カ軍も本拠地開幕戦以降は3連勝と上昇ムード。同リーグでもあり、序盤戦屈指の好カードとなった。

前日の3日(同4日)、開幕9戦目で移籍後初アーチを放った大谷にとって、敵地リグリーフィールドはメジャー7年目で初登場。1914年開場とメジャーで2番目に古い同地の景色は新鮮に映るに違いない。しかも、今永とはNPB時代を通しても初対決。期待値の高い本拠地の大声援とは異なる敵地の熱視線が、今季1号でひと息付いた大谷に、プラスに働いても不思議ではない。

6日の第2戦に先発予定の山本にも、無用な気負いはない。韓国でのデビュー戦では1回5失点と打ち込まれたものの、2戦目は5回無失点と本領を発揮。3日の試合前には「もちろんいい打者が並んでいると思いますし、鈴木誠也さんもいます。しっかり勉強してベストを尽くしたいと思います」とコメント。3戦目でのメジャー初勝利へ向けて、好調を維持する「鈴木封じ」がカギを握る。

20年以来4年ぶりのプレーオフ進出を目指すカ軍にすれば、常勝ド軍との対決は、今後のシーズンを占ううえでも重要な試金石となる。3年目の鈴木は、極寒の中でも、前日には自己最多の1試合4打点、2試合連続弾とヒートアップ中。初先発で快投し、7日に先発予定の今永も、これまでに「やるべきことをやっていれば、周囲は気にならない」と自然体で話すなど、相手によって投球スタイルを変える感覚はない。

巨大戦力ド軍の底力か、「地の利」のカ軍か-。いずれも「侍」の看板を背負った経験を持つメジャーリーガー4人は、それぞれの思いを胸に、同じグラウンドに立つに違いない。

◆鈴木対山本 鈴木は広島時代にオリックス山本と公式戦で通算4打席対戦。4打数1安打(3三振)だった。オールスターでは通算3打数1安打。