韓国サッカー協会(KFA)は27日、ソウル市内で戦力強化委員会を開き、U-23(23歳以下)韓国代表の黄善洪(ファン・ソンホン)監督(55)を韓国代表の臨時監督に選任した。鄭海成(チョン・ヘソン)同委員長(65)は「今回が3回目の委員会で、実は2回目で黄監督を臨時監督の第1候補に挙げていた。意思を打診して26日にOKをもらった」と話した。黄臨時監督は、3月に行われるW杯アジア2次予選のタイ戦2試合で指揮を執ることになる。

KFAは今月16日、アジア杯の成績不振と戦術欠如、勤務態度不良などを理由に、ユルゲン・クリンスマン監督(59)を更迭した。実は、後任人事として、Kリーグを連覇した蔚山現代の洪明甫(ホン・ミョンボ)監督(55)らが候補に挙げたが、同国内で「Kリーグ開幕直前に、クラブチームの監督を代表に引き抜くのはひどすぎる」「Kクラブを犠牲にしている」など、非難の声が大きく、断念した。

監督人選が振り出しに戻り、再び外国人監督選出へ方向転換し、現在物色中だ。イタリアの一部報道で「カンナバロがKFAから打診を受けた」などの報道もあった。これにまた、韓国国内で「クリンスマンみたいに選手時代の名前だけで監督を決めるな」など非難されるなど、KFAへの不信感は極限に達している状況だ。ソウル市内の蹴球会館(KFA事務局)前には「クリンスマンだけでなく、監督を選任した会長も辞めろ」などの横断幕が掲げられたこともある。

黄臨時体制は来月11日、タイ戦(同21、26日)に向けたメンバー発表を行い、同18日に合宿をスタートする予定だ。鄭委員長は「6月の2次予選に備えて、5月初めまでには正式な監督を選任する予定」と話した。現在、水面下で次期韓国代表監督の人選を進めており、サッカーファンが納得できる指導者との契約にたどり着けないと、会長ら執行部の去就にまで影響する可能性もある。