女子は、北海道銀行が予選リーグ最終戦で、昨年準優勝のSC軽井沢クを振り切り、予選リーグ唯一1敗で、直接4日の決勝トーナメント進出を決めた。5-4の第10エンドにフォースの田畑百葉(21)が、自チームの3番ストーンを中央に押し下げ、1番に変えるラストショットを決めると、仲間の銀行員が大きな拍手を送った。

北海道銀行の黄色い石が、ゆっくりとハウスの真ん中に収まると、メンバー4人がその場で跳び上がった。仁平美来(21)は、田畑と抱き合った後、石につまずき、リンクにダイブするほど我を忘れた。「試合を重ねるごとに自分たちでもできることが増えて、投げもアイスの読みもだんだん良くなってきた。それが今日の試合でも生かせて、勝つことができました」とあわや大けがの仁平は、笑顔で試合を振り返った。

自分たちの活躍をできるだけ多く発信するため、勝ちを積み重ねる。田畑は北海道銀行広報・CSR室で、カーリング部をはじめとした銀行内のニュース記事を作成し、ホームページなどに掲載する役割を担う。田畑は「自分たちのことを含め、会社のことを知ってもらいたい。結果報告もしますし、質問コーナーを作ったりもします」という。

オンシーズンは練習や遠征、大会中心の生活になるが、オフシーズンは1日の半分を会社、残りの半分をトレーニングに費やす。田畑、仁平、中島未琴(20)の3人は、17日からのジュニア世界選手権(フィンランド・ロホヤ)にも出場し、世界に“北海道銀行”の名を発信する。

「決勝では、今までで1番良いパフォーマンスができるような準備をしていきたい」と田畑。1位通過で、試合が中1日空くアドバンテージを存分に生かし、優勝チームだけが出場できる世界選手権(3月16日から、カナダ)の出場権も、もぎ取ってみせる。【中島洋尚】